仮想通貨の取得価額が不明な場合

 仮想通貨の取得価額(譲渡原価)の計算は、原則、移動平均法または総平均法(法定評価方法)により算出することになります。(所得税法48条の2)
 しかし、仮想通貨の取得することになった理由が、ハードフォークや誰かからもらったなど、取得価額がわからない場合もあります。
 例えば、所得税法施行令第119条の6第2項の1。

 贈与、相続又は遺贈により取得した仮想通貨(法第四十条第一項第一号(棚卸資産の贈与等の場合の総収入金額算入)に掲げる贈与又は遺贈により取得したものを除く。)
 被相続人の死亡の時において、当該被相続人がその仮想通貨につきよるべきものとされていた評価の方法により評価した金額

を、取得価額にするとあります。相続の場合だと、亡くなった人(被相続人)の計算した結果を取得価額として引き継ぐということになりますが、取得価額がよくわからないというケースもあると思います。

 このように取得価額がわからない場合、取得原価はさすがに0というのもどうか、となり、所得税法基本通達48の2-4において、売却金額の5%は経費にしても良いとしています。

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 所得税法基本通達48-2-4
 仮想通貨を売買した場合における事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額は、法第37条第1項及び第48条の2の規定に基づいて計算した金額となるのであるが、仮想通貨の売買による収入金額の100分の5に相当する金額を仮想通貨の取得価額として事業所得の金額又は雑所得の金額を計算しているときは、これを認めて差し支えないものとする。(令元課個2-22、課法11-3、課審5-12追加)
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 この基本通達、取得価額がわからない場合だけでなく、移動平均法または総平均法で計算した金額と売却金額5%と比較して、有利な方を選択できるという解釈もできます。
 すなわち、仮想通貨が20倍を超える値上がりをすれば、余計な計算をせず売却金額に5%分を引くだけで計算が完了します。
 さらに言い換えるなら、税務署は、計算できないというなら、わからないから5%だけ経費にして計算を完了させてしまうということもあり得ます。この通達ができたのは、このような理由もあるのではないかと思います。
 実際に相続により取得した購入金額もわからないような土地は基本的には、この通達と同様のものがあり、売却金額の5%だけ引いて計算を完了させることがあります。先祖代々の土地だったりすると、5%分の経費の方が有利だったりすることもありますが。
 対象者が多い事項として、ハードフォークにより取得した分、売却金額の5%経費としてマイナスできるということを留意しておきましょう。

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所得税法 (仮想通貨の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)
第四十八条の二 居住者の仮想通貨(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第五項(定義)に規定する仮想通貨をいう。以下この条において同じ。)につき第三十七条第一項(必要経費)の規定によりその者の事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額を算定する場合におけるその算定の基礎となるその年十二月三十一日において有する仮想通貨の価額は、その者が仮想通貨について選定した評価の方法により評価した金額(評価の方法を選定しなかつた場合又は選定した評価の方法により評価しなかつた場合には、評価の方法のうち政令で定める方法により評価した金額)とする。

所得税法施行令 仮想通貨の取得価額)
第百十九条の六 第百十九条の二第一項(仮想通貨の評価の方法)の規定による仮想通貨の評価額の計算の基礎となる仮想通貨の取得価額は、別段の定めがあるものを除き、次の各号に掲げる仮想通貨の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一 購入した仮想通貨
 その購入の代価(購入手数料その他その仮想通貨の購入のために要した費用がある場合には、その費用の額を加算した金額)
二 前号に掲げる仮想通貨以外の仮想通貨
 その取得の時におけるその仮想通貨の取得のために通常要する価額
2 次の各号に掲げる仮想通貨の前項に規定する取得価額は、当該各号に定める金額とする。
一 贈与、相続又は遺贈により取得した仮想通貨(法第四十条第一項第一号(棚卸資産の贈与等の場合の総収入金額算入)に掲げる贈与又は遺贈により取得したものを除く。)
 被相続人の死亡の時において、当該被相続人がその仮想通貨につきよるべきものとされていた評価の方法により評価した金額
二 法第四十条第一項第二号に掲げる譲渡により取得した仮想通貨
 当該譲渡の対価の額と同号に定める金額との合計額

一時的に必要な仮想通貨を取得した場合の取り扱い

一時的なら個別法を採用

 平成31年度税制改正に伴い、仮想通貨の取り扱いが条文として明確化されたことにより、基本通達にも改正がありました。
 その中で特徴的な通達として、 所得税基本通達48の2-1(法人税法基本通達2-3-65も同様の内容) です。
 国税庁:法第48条の2《仮想通貨の譲渡原価等の計算及びその評価の方法》関係
  https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/08/04-2.htm

 例えば、BNBコインを購入しようとするとき、海外取引所を利用して、購入することになります。
 その過程において、JPY→BTC→BNBという流れで購入する形が一般的です。
 BTCを介入せずにJPY建て(若しくは外国通貨建て)で購入できるのであれば、
 ①BNB購入
 BNB 100 / JPY 100
となり、仮想通貨を売却していないので、損益計算は行われません。
 しかし、常にBTC建てやETH建てでしか他の仮想通貨を購入できない、JPY→BTC→BNBという流れで購入せざる負えないとすると、
 ①BTC購入
 BTC 100 / JPY 100
 ②BNB購入(BTC売却)
 BNB 100 / BTC 100
となり、BTCを購入し、BNBを購入したと同時にBTCを売却したという損益計算(課税関係)が発生することになります。
この例では、一時的な値上がり等もなく、売りも買いも同じ値段なので問題は生じませんが、仮に既に価格の低いBTCを保有していた場合、どうなるでしょうか?
通常、移動平均法または総平均法により、取得価額(譲渡原価)が計算されることになります。

例えば、既に1BTC原価10円で保有していた場合

①JPYでBTCを購入(時価1BTC100円)
 BTC 100 / JPY 100

②過去に取得したBTCと①で購入したBTCの移動平均法よる取得価額の計算

 (1BTC10円+1BTC100円)÷(1BTC+1BTC)=1BTC55円

③BTCでBNBを購入(時価1BTC100円)
 BNB 100 / BTC 55
       / BTC売却益 45

と、なってしまい、もともとBNBを追加で購入したいだけだったのにBTCを売却したとして、売却損益が計算され、確定申告をし、税金を納めなくてはならなくなってしまいます。
 しかし、目的は新たな資金でBNBを購入することです。なので、所得税基本通達48の2-1では、一時的にBTCを購入しなければならないような場合に不当な損益を発生させることがないように、既存の保有分とは別に「個別」に計算するとしています。
 個別に計算できれば、急激な変動がない限り、損益に与える影響は低く、仮に多少の変動であれば、損益を計上しなくても良いかと個人的には思います。
 総平均法の場合、国内取引所からの年間取引報告書を利用して計算するので、その際に個別の取り扱いについて留意しておかないと不当に損益を計上する結果にもなりかねません。もちろん、移動平均法で計算する方も個別法で計算するものを分けておくということを留意して処理を間違えないようにしましょう。

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(一時的に必要な仮想通貨を取得した場合の取扱い)
48の2-1 令第119条の2第2項に規定する一時的に必要な仮想通貨を取得する場合とは、仮想通貨を購入し、若しくは売却し、又は種類の異なる仮想通貨に交換しようとする際に、その仮想通貨(種類の異なる仮想通貨との交換にあっては、その有する仮想通貨又はその種類の異なる仮想通貨)がいずれの仮想通貨交換業者においても、本邦通貨及び外国通貨(以下この項において「本邦通貨等」という。)と直接交換することができないこと(種類の異なる仮想通貨との交換にあっては、その有する仮想通貨とその種類の異なる仮想通貨とが直接交換することができないことを含む。)から、本邦通貨等(種類の異なる仮想通貨との交換にあっては、その種類の異なる仮想通貨)と直接交換することが可能な他の仮想通貨を介在して取引を行うため、一時的に当該他の仮想通貨を有することが必要となる場合をいうことに留意する。
 この場合において、一時的に必要な仮想通貨の譲渡原価の計算における取得価額は、個別法(当該仮想通貨について、その個々の取得価額をその取得価額とする方法をいう。)により算出することに留意する。(令元課個2-22、課法11-3、課審5-12追加)
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所得税法施行令 119条の2第2項
(仮想通貨の評価の方法)
第百十九条の二 法第四十八条の二第一項(仮想通貨の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)の規定によるその年十二月三十一日(同項の居住者が年の中途において死亡し、又は出国をした場合には、その死亡又は出国の時。第二号において同じ。)において有する同項に規定する仮想通貨(以下この項において「期末仮想通貨」という。)の評価額の計算上選定をすることができる評価の方法は、期末仮想通貨につき次に掲げる方法のうちいずれかの方法によつてその取得価額を算出し、その算出した取得価額をもつて当該期末仮想通貨の評価額とする方法とする。

一 総平均法(仮想通貨(法第四十八条の二第一項に規定する仮想通貨をいう。以下この款において同じ。)をその種類の異なるごとに区別し、その種類の同じものについて、その年一月一日において有していた種類を同じくする仮想通貨の取得価額の総額とその年中に取得をした種類を同じくする仮想通貨の取得価額の総額との合計額をこれらの仮想通貨の総数量で除して計算した価額をその一単位当たりの取得価額とする方法をいう。)

二 移動平均法(仮想通貨をその種類の異なるごとに区別し、その種類の同じものについて、当初の一単位当たりの取得価額が、再び種類を同じくする仮想通貨の取得をした場合にはその取得の時において有する当該仮想通貨とその取得をした仮想通貨との数量及び取得価額を基礎として算出した平均単価によつて改定されたものとみなし、以後種類を同じくする仮想通貨の取得をする都度同様の方法により一単位当たりの取得価額が改定されたものとみなし、その年十二月三十一日から最も近い日において改定されたものとみなされた一単位当たりの取得価額をその一単位当たりの取得価額とする方法をいう。)

2 前項各号に規定する取得には、仮想通貨を購入し、若しくは売却し、又は種類の異なる仮想通貨に交換しようとする際に一時的に必要なこれらの仮想通貨以外の仮想通貨を取得する場合におけるその取得を含まないものとする。


仮想通貨の評価方法の届出手続~法人税~

法人税の仮想通貨の評価方法の届出

 平成31年度税制改正において、法人税法上でも短期売買商品「等」として、仮想通貨の取り扱いが条文で明確化されました。
 基本的には、個人と同じで、仮想通貨の計算は移動平均法または総平均法を用いて計算します。
 しかし、個人とは、異なる点は期末時点において時価評価をすることになります。いわゆる含み益や含み損と呼ばれる、まだ実現していない損益(評価損益)を計上することになります。※仮想通貨の種類によっては、時価評価しない場合もあります。

 仮想通貨の計算で用いられる評価方法ですが、 仮想通貨を取得した年の確定申告書の提出期限までに、移動平均法で計算するのか、総平均法で計算するのか、届出書を提出する必要があります。
 仮に届出書を提出しなかった場合は、移動平均法により計算することになります(法定評価方法)。
 個人は、総平均法が法定評価方法、法人は、移動平均法が法定評価方法なので間違えないように。

 国税庁:短期売買商品等の一単位当たりの帳簿価額の算出方法の届出
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_53.htm

仮想通貨の評価方法の届出手続~所得税~

所得税の仮想通貨の評価方法の届出

 平成31年度税制改正において、新たに仮想通貨の取り扱いに関して条文で明確化されました。
 平成31年度以前においても仮想通貨のFAQなどで取り扱いが出ていた通りで大きな変更はなく、仮想通貨の計算は、移動平均法または総平均法を用いて、売却損益を雑所得で確定申告します。
 期末時点において時価評価はしません。

 仮想通貨の計算で用いられる評価方法ですが、仮想通貨を取得した年の確定申告書の提出期限までに、移動平均法で計算するのか、総平均法で計算するのか、届出書を提出する必要があります。
 仮に届出書を提出しなかった場合は、総平均法により計算することになります(法定評価方法)。

 国税庁HP:所得税の仮想通貨の評価方法の届出書
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/kasou-todoke.pdf

 移動平均法を採用したい場合は、過去に取得した分も今年度の確定申告期限までに届け出をする必要があります。

 また、 来年度以降になりますが、現在採用している評価方法を変更しようとする場合には、「所得税の(有価証券・仮想通貨)の評価方法の変更承認申請書」を提出する必要があります。

 国税庁HP:仮想通貨に関する税務上の取り扱い及び計算書について
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/index.htm

 条文明確化前の取り扱いですが、仮想通貨の計算については、それぞれ移動平均法用と総平均法用でEXCELが用意されていますので、こちらを活用するのも手です。
 例えば、仮想通貨の取り扱いが国内の取引所のみであれば、総平均法の計算書を使って、各取引所の年間取引報告書に記載された事項を転記すればOKです。

 どちらの方法を選択するか、今年中に検討し忘れずに提出しましょう。

ダイレクト納付を利用した予納の開始について

あらかじめ納付したいなんて人、少ないとは思いますが、2019年1月4日からダイレクト納付を利用して予納ができるようになりました。

国税庁:
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/yonoukaishi.htm

http://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/index.htm

将来、納める税金を使っちゃう前に払っておくってことですね。

私自身、今までダイレクト納付の届け出をしてなかったのですが、ちょっとやってみようかなぁと思って、提出してきました。

対象の税目は、所得税・贈与税・消費税・法人税です。

特に消費税に関しては、赤字(所得が損失)であっても、納付することになる可能性が高いので、この予納制度を使って、預かっている消費税を運転資金にまわしてしまわないようにしてしまうのも良いのではないでしょうか。

あらかじめ給料から天引きする所得税、つまり、源泉所得税制度。
これに文句を言う人がいますけど、この制度をなくして、いざ年末を迎えたときに払えなくなる人、続出しそうですけどね。

あらかじめ徴収されるのも悪くないと思います。

必要経費 仮想通貨PoS SN

必要経費とは、所得税法37条に記載されています。

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第三十七条 その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るもの並びに雑所得の金額のうち第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。
2 山林につきその年分の事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、その山林の植林費、取得に要した費用、管理費、伐採費その他その山林の育成又は譲渡に要した費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。
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所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、
(1) 総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
(2) その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)

です。

そもそもとして、会計(簿記)は、貸借対照表=資産や負債などが、なぜ増えたのか減ったのかを記録するためと言われています。
その財産が増えたか減ったかの差額を損益として捉え、利益又は損失として損益計算書が存在します。

端的に言えば、財産が増えたら利益、財産が減ったら損失ということになります。

そのなぜ増えたかを収入、なぜ減ったかを費用という言葉を使って説明していることになります。

財産が増えた、減ったという差額の説明に収入や費用という言葉が使われているということです。

つまり、資産が減らなければ費用ではないということです(もちろん、例外は存在します)。

さて、再び必要経費というところに話を戻します。

必要経費は、費用よりも更に限定された概念になります。

資産が減ったという費用のうち、税務上の費用として認められるものが必要経費です。

・総収入金額に対応する売上原価
総収入金額は資産が増えた説明です。
売上原価はその資産が増えた代わりに資産が出ていった説明です。

例えば、Aから商品を仕入れて、Bに商品を売却し現金を受け取った場合。
Aから商品を仕入れたときは、現金という資産が商品に変わっただけなので、資産の増減はありません。なので、費用は発生しません。
Bに商品を売却し現金を受け取ったときには、商品がBに譲渡され資産が減る=費用=売上原価となり、代わりに現金を受け取ったので資産が増える=収入=総収入金額となります。

・その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
これも資産が減った説明です。

例えば、商品を仕入れるためにCに支払った運賃です。
商品を運んでもらうために現金という資産が減った説明です。Aから商品を引き取ってこなければBに商品を売ることが出来ないため、現金という資産が減る=費用=直接要した費用の額となります。

・その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額
これについても直接的ではなく、収入を得るために間接的に資産が減る=費用となります。

資産が減るにしても業務(収入)に関わらず減る資産(費用)については、必要経費にはなりません。

本題。PoSやSN建てるための仮想通貨の購入が必要経費にならないのか。

上記の通り、資産が減っている訳じゃないから、費用にはならない=必要経費にならない。

現金という資産が減り、仮想通貨という資産が増える。含み益、含み損という概念は存在するが、仮想通貨を購入することによって資産が減っている訳ではありません。
収入を得るために支出したと言っても、資産は減っていないので、費用ではありません。

なので、おカネの貸し借りなんかもそうです。
おカネを貸した人は、現金という資産が減りますが、借りた相手から資産を返してもらう権利が存在するので、現金という資産が増えて、おカネを返してもらう権利(貸付金という)、資産が増える=資産は減っていない=費用ではありません。

では、マイニングPCは、なぜ必要経費になるのか。
現金という資産が減り、PCという資産が増えるので、費用にはならない=必要経費になりません。
しかし、PCという資産は、時の経過などにより価値が減っていきます。
現金という資産がPCに変わることによって、PCを使うことにより価値が減少していく=資産が減る=費用=必要経費となります。
但し、使ったPCの価値を測定することが困難であるため、一定の法則によって資産が減ったとして費用(必要経費)になっていきます。これが減価償却と呼ばれるものです。

じゃぁ、事務用品や消耗品も資産じゃないのか?となります。その通りです。
現金という資産が減り、事務用品という資産が増えます。
しかし、そんなことをやっていては大変だということで、日常的に消費、費消されていくのであれば、購入した段階において、資産が減った=費用として、扱おうという流れです。これは、例外的な処理として認められています。
やがて消費、費消するモノであれば、マイニングPCと言えど、10万円未満であれば減価償却をせずに購入した段階において費用として認めていることになります。

切手や収入印紙などの金銭等価物については、使わなければほぼおカネと同等に交換できるモノであるため、資産として計上することになります。

仮想通貨は、価格(価値)の変動が激しいですが、時の経過等により消耗、費消されていく訳ではありません。そういう概念の仮想通貨が出てくれば別ですが。

実際の会計はもっと色々な法則(原則)がありますので、一部を例にとった内容です。

結局、素人にわかるように言えるほど、私は、費用という概念を理解していなかったようですし、説明できずにいます。
収入とは何か、費用とは何か。難しいです。

仮想通貨の税金まわりについて、色々書いてきましたけど、なんか、もういいかな。

12月31日時点の仮想通貨残高のスクショ【BTC(暗号通貨)】

今年も残すところあとわずか。仮想通貨残高のスクリーンショット、撮っておこうね^^

いつの間にか税理士の仕事としても仮想通貨に関わることが多くなった1年でした。
仮想通貨は好きでやっているので、界隈に貢献できることはうれしいのですが、反面、仕事としてはなかなか困難な部分が多くて苦労しているのが実情です。
まだまだ、これからのはずなのですが・・・。

私が仮想通貨の損益計算をするうえで、第一にやることは、データに漏れがないかを確認することです。
どうやって確認をするかというと、取引データ、送受信データなどを集計して、「取引所残高」と一致しているかどうかで判断しています。
取引データ・送受信データが漏れがないならば、仮想通貨の残高と一致するはずです(微妙にズレることがあります・・・)
「残高」が集計の道しるべになるので非常に重要です。

会社でも帳簿と銀行残高が一致しないと調査します。大概、帳簿の付け忘れや入力間違いなんですけど。
また、決算期には、決算日における残高証明書を銀行に発行を依頼することもあります。
取引所が12/31時点の残高を教えてくれれば良いのですが、どうでしょうか・・・。

何が言いたいかというと、仮想通貨の12/31時点の残高がわかる資料、スクリーンショットなどで残しておくようにした方が良いということです。
私が請け負うのあれば、確実に要求します。取引データ自体がないのも困りますが、残高がわからないのも困ります。

残高がわからないまま作業をするリスクは、非常に高いと考えます。

例えば、Zaifだと「主要通貨」と「トークン」の取引データは、一度に取得することが出来ません。
僅かにトークンの取引をして、残高がゼロになっているような場合、自分自身がトレードしたのを忘れていて、これで全部だと思い込んでいることがあります。
しかし、残高を道しるべに集計をしていくと、データに漏れがあることに気がつき、確認することが出来ます。
データを漏れなく送ってください、と言って、一度で漏れなくデータが揃うことって正直、少ないです。大概の人は忘れていたり、CSVデータには全部含まれていると勘違いしている場合が多いです。
ここまで集計してデータ足りない、って状態になると疲労感が漂います・・・、しょうがないとは思ってるんですけどね。

そんな訳ですので、自分でやる、税理士に依頼するって場合でも、残高が必要です(なかには不要だって言う方もいるかも知れませんが・・・)。

今年のトレード納めの際には、スクリーンショットを撮っておきましょう。
若しくは、来年のトレード初めの前に、スクリーンショットを撮っておきましょう。
そうしましょう。

仮想通貨の税金の質問~複数の取引所の計算方法~

質問。どれを回答したかもわからなくってきた。
そんなに続けるつもりじゃなかったのでタイトルのつけ方も適当だったので、内容わかるようにします(すみません^^;

Q.複数の取引所で売買している場合、合計して平均すればよいのでしょうか?

A.複数の取引所を合算して計算しても良いですし、各取引所ごと計算しても、どちらでも良いです。

このような質問は、法律というよりかは、通達に記載されるような内容ですね。

仮想通貨ではありませんが、棚卸資産の選定単位に関する通達があります。

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所得税金本通達
(評価方法の選定単位の細分)
47-16 棚卸資産の評価方法は、事業所別に、又は令第100条第1項に規定する棚卸資産の区分を更に細分してその種類の異なるごとその他合理的な区分ごとに選定することができる。(昭57直所3-1改正)
(注) 同項に規定する棚卸資産の区分又はその種類を同じくする棚卸資産のうちに個別法を選定することができるものがある場合には、これを区分して個別法を選定することができる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

有価証券に関しても同様の評価方法の選定単位について記載された通達があります。

従って、そもそもが通達の話であり、かつ、通達の内容もある程度、幅のある内容になっています。

複数の取引所を、「事業所別に」と解釈することも可能です。

複数の取引所をまとめて計算するほうがやりやすいのか、それとも、各取引所ごと計算する方がやりやすいのかは、自身のやり方にもよるかと思いますが、どちらでも使って良いです。
ただし、計算方法の選択の時と同様ですが、いちど決めたやり方を途中で変えることは原則としてできませんので、初めて選択する際には注意して選びましょう。

仮想通貨の税金の質問⑧

Q
A、10万円で購入した1BTC
B、30万円で購入した1BTC
C、200万円で購入した1BTC
の計3BTCを所持している状態から、
1BTC300万円の時に1BTC分のアルトをBTC建で購入した場合、Cを利確した、という解釈をしても大丈夫ですか?
それともアルト購入までに所持していたBTCの平均の80万円が取得単価となり、300万-80万=220万の利確という扱いでしょうか?

A.原則としては、移動平均法による計算が適切だと考えます。が、状況によっては、可能だという解釈も出来なくはないと思います。

1BTCを売却したとして、Aの1BTCなのか、Bの1BTCなのか、Cの1BTCなのか、カネに色はありませんが、区別が出来るのであれば、Cの分を売却したとして、計算することも可能だと考えます。

このA,B,Cをアドレス事、別に別に管理している、もしくは、すべて違う取引所で購入していて、別々に管理している。というような状態であれば、対象となるBTCを個別に特定している状態にあるため、Cを売却したという証明が出来れば、そのような個別の計算方法でも可能です。

ただし、考えなければいけないのは、一度、決めた計算方法は、来年以降も継続して適用しなければなりません。
移動平均法と決めて、今年、計算したら、来年も移動平均法です。
そう平均法と決めて、今年、計算したら、来年も総平均法です。余程の事情がない限りは、移動平均法を選ぶことは、出来ません。

なので、その方法で今年やって、来年以降もずっと同じ方法をとり続けることができるのかが問題です。
取引がどんどんどんどん増えていった場合、あなたは個別に管理していくことができるのでしょうか。
それが出来るのであれば、要件を満たしている状況にあり、自分で決めたやり方で計算することを、現在の税制の状況では妨げるものではないと解釈できます。

俗に言う「後入先出法」的な意味合いであったとしても、考え方は同じです。

仮想通貨の税金の質問⑦

気が付いたときに、答える(すんません。。。

Q 自分はコインチェックで仮想通貨(暗号通貨)の投資をしているのですが・・

①暗号通貨を取引所(コインチェック)から銀行口座に日本円で換金したものが課税対象となるのでしょうか?
②取引所(コインチェック)に置いたまま、コインチェック内の現物取引からBTC⇒JPYに利確したり、アルトコイン⇒JPYに利確してもその金額は課税対象となるのでしょうか?

①の時点でhなく、②の時点で課税対象になります。

仮想通貨の売買があった時点で課税されることになります。
なので、仮想通貨同士の売買であっても、「売買が行われた時点」で課税対象になるので、JPYになった時点や取引所から出金した時点ではないので、注意が必要です。

③利確と損切りの意味をあまり理解していないのですが、コインチェック内で例えば100万円のBTCを2BTC購入し、90万円に暴落しその2BTCを売却(JPY)に換金したものは、コインチェック内の損切り分として換算され、仮に②で利確した金額が課税対象となる場合は、上記の損切り分は相殺されて、損額20万で利確がそれ以下の金額であれば課税対象は0となるのでしょうか?

利確(利益確定)とは、買った値段から値上がりしたときに売却する行為を言います。売却をするまでは、利益は確定していません。いわゆる含み益の状態です。

売却金額と購入金額との差額が利益です。

損切りとは、買った値段から値下がりした時に売却する行為を言います。売却をするまでは損失は、確定していません。いわゆる含み損の状態です。

売却金額と購入金額との差額が損失です。

同じ年であれば、仮想通貨の売買による利益と損失を相殺します。そして、残った利益があれば、原則、確定申告をする必要があります。
但し、残った利益が20万円以下であれば、「所得税」の確定申告はする必要はありません。
その代わり、「住民税」の確定申告をする必要があります。

なお、「所得税」の確定申告をした場合、「住民税」の確定申告もしたことになるので、「所得税」の確定申告と「住民税」の確定申告を両方出す必要はありません(「所得税」の確定申告をすると税務署から市町村へ確定申告の情報が流れる)。