図解 山崎元のお金に強くなる!【書籍】

【お金の相談は誰にする?
銀行、証券会社、保険会社は、基本的に自分たちが儲けるために活動しています。彼らの目的は、お客様に親切にするためではありません。】
冒頭のページのこの文章がすべてを物語っています。この本は、自分で調べたり、学んだりしていない、若しくは、ちょっと聞きかじった程度で、いつの間にか周りの専門家(銀行員など)に吹き込まれた常識、理解しているものが本当は違うということを教えてくれます。税理士という税の専門家の自分が言うのもなんですが、専門家の言うことがすべて正しいとは限りません。全部で48のトピックがあり、1つのトピックにつき、図解も含めて見開き2ページで簡潔に書かれており、保険やローンなど実際にそういう場面に遭遇してきたことがある話が中心でイメージしやすく、お金でお金を稼ぐという選択肢を知る良いきっかけになる本だと思います。仕事で収入を得ることも大事ですが、得たお金を無駄にしてしまっているかもしれないこと、色々な選択肢があるということは知っていても無駄にはなりません。もしかしたら、仕事でも活かせることがあるかもしれません。

銀行員などが教えてくれることの方が考え方として正しいのか、この本に書かれている内容の方が適切かどうか、それは、これ以外の本も読んで、自分自身で知識を身につけ学んでいくことでわかることだと思います。
私は、20歳になると同時に株式投資を始め、その翌年には、資産を1/3にまで減らす(60万円→20万円)というアホなことをしでかしました。その後、リーマンショックの後、再び株式投資を始めましたが、一番初めの時のような愚行は繰り返していません。それなりに経験を積み、学んできてことと照らし合わせれば、この本の大部分は自分が感じていたことと当て嵌まります。
投資・投機では、老若男女、初心者、上級者の区別はありません。初心者向けの特別な商品やプランなどないのです。だからといって、学ばずに何もやらないというのは、非常に勿体ないことです。