負債、純資産(BS)

貸借対照表は、「今どれだけ財産を持っているか示す表」で、左に「資産」、右に「負債」、差額が「純資産」を表しています。
会計の「負債」、「純資産」とはどのようなものでしょうか。

負債

会社が将来、資産(お金など)を支払わなければいけない、支払義務のことです。
・買掛金(仕入先から商品・原材料を購入したが、まだ代金を支払っていない、掛けの状態のこと)
・借入金(短期借入金・長期借入金と表示される、貸してくれた人に返済する義務がある)
・預り金(従業員など他者からお金を預かった場合、返す義務がある)
・未払法人税等(会社が支払うべき、まだ支払っていない税金)
・賞与引当金・退職給付引当金(支払う予定だけど、まだ確定していない)
今、負っている義務が「負債」です。買掛「金」とか借入「金」とお金を連想させますが、科目の名称がそうなだけであって、お金ではありません。支払をしなければいけない義務があるだけです。既に支払済みの義務、将来負うであろう義務については「負債」に含まれません。例外として、将来支払うであろう義務を記載することもあります。それが、引当金です。
「負債」とは、今、負っている支払義務で、支払わなければいけない金額(取得原価)で表します。

純資産(資本)

「資産」と「負債」の「差額」が「純資産」です。「純資産」は、「差額」に過ぎないので実際に世の中には存在しません。「差額」が何で生じたのか説明しているだけです。「純資産」は、昔、「資本」と呼ばれていました。今でも「資本」と呼ばれることの方が多いですが、現行のルールでは、「純資産」と表します。
・資本金・資本準備金(剰余金)(株主が出資したことによって生じた差額のこと)
・利益剰余金(準備金)(儲け(利益)によって生じた差額のこと)
資本「金」とか利益剰余「金」とお金を連想させますが、科目の名称がそうなだけであって、お金ではありません。「資産」と「負債」の差額です。
「純資産」とは、「資産」と「負債」の差額、会社の正味財産です。